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CHE FIGURA DI MERDA!

/ke fiˈɡura di ˈmɛrda/

Che figura di merda:人前で尊厳が崩れ落ち、取り消しボタンもない瞬間。

CHE FIGURA DI MERDA!

一見すると

少し下品な「恥ずかしい!」。

でも、それだけではない。レストランでグラスを倒すのは単なる失敗。figura di merda になるには、自分自身が堂々と墓穴を掘っていなければならない。自信満々に話し、完全に状況を掌握していると思った三秒後、現実が請求書を持ってくる。

本当の意味

Figura di merda とは、尊厳の公開崩壊である。

同時に三つを悟る瞬間だ。やらかした。みんな気づいた。そして三十秒前に戻れる言葉は存在しない。

そこで説明し、言い訳し、笑ってごまかし、「いや、違うんだ」と言う。たいてい悪化する。残酷な法則は一つ。抜け出そうとするほど深く沈む。

その場面

通りの向こうの人に元気よく手を振る。相手はあなたではなく後ろの人に振っていた。手をゆっくり下ろし、最初から別の動作だったことにする。無理だ。

誰かの悪口を詳細に語り、振り返ると本人がいる。

友人に送るつもりで会話のスクリーンショットを送り、「こいつバカだろ」と共有する。送信先はその本人。既読。

冗談を言う。誰も笑わない。説明する。もう「滑った人」ではない。「自分の滑った冗談について講義する人」だ。

Figura di merda には観客が必要だ。一人で十分。二人ならなお良い。グループチャットは最高。インターネットなら永久保存。

歴史メモ

2003年、TG4の司会者エミリオ・フェーデはサダム・フセイン拘束のニュースを伝え、イラクの独裁者の映像を紹介した。ところが制作側が間違え、画面にはシルヴィオ・ベルルスコーニが映った。

フェーデがオフエアで漏らした「Che figura di merda!」は伝説になり、後に番組 Striscia la notizia で紹介されて流行語になった。

2020年、フェーデは自伝の題名にまで Che figura di merda を採用した。実にイタリア的な結末だ。恥を消すな。収益化しろ。

読み解き方

Figura di merda は平等だ。内気な人にも傲慢な人にも、学歴のある人にもない人にも訪れる。

そして人間を適正サイズに戻す。数秒だけ、肩書、履歴書、フォロワー、自信の演出が消える。残るのは、人前でやらかした一人の人間だけ。

だから他人の失態は「覚えている」のに、自分の失態は違う。午前3時27分に再上映される。

ひとつ知れば、またひとつ。

イタリアの不思議をまたひとつ発見。まだまだあります。

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