そう見えるもの
イタリア語は一つの言語。理論上は。ひと言話せば「プーリア出身?」と聞かれる。母音ひとつで出身地がばれる。
実際のところ
イタリアでは町も仕事も友人も変えられる。でもアクセントはついてくる。開いた母音、子音、イントネーションでレーダーが動き出す。北?南?ヴェネト?ローマ?シチリア?
場面
「どこ出身?」「ミラノ」「ミラノ市内?」海外では全員イタリア人。国内では州、県、町、地区へと細分化される。
読み解く鍵
母音から出身地を推測する国は、地理を性格にも変えた。南部人を terrone、北部人を polentone、ミラノ人を bauscia と呼ぶこともある。侮辱にも冗談にもなり得る。地域ステレオタイプはもちろん乱暴だ。それでも誰もが「自分の地方だけは違う」と説明したがる。アクセントは薄れても、母親に電話すれば40秒で戻る。アクセントは小さな音声の故郷だ。何か話して。あとは私たちが当てる。
